プロフィール

谷本洋介
チーフインストラクター
REI DIVING CLUB

父親の影響で、小学校三年生の時に松島でヨットを始めました。
毎週日曜日は海で過ごす生活の始まりです。
ヨットはエンジンなどの動力ではなく、風の力で進みます。
風を読み、波を感じる。自然との調和が一番大切です。
(とは、当時は考えもしませんでしたが…)

しかし、実際は。ジュニアヨット界はレースが活動の中心です。
東北大会があり、全国大会があり、なんと小学生でも世界選手権まであるんです。

海と親しむというよりは、船を速く走らせること、レースで勝つことが優先されます。
世界を旅する船乗りだった叔父に「君たちはレーサーだな。セーラーじゃない。」と
言われたことが印象に残っています。

学生時代が終わり、一時ヨットから離れていた時、友人にダイビングのライセンスを一緒
に取らないか、と誘われました。これはヨットに限らず、マリンスポーツをレースや大会
を中心にやってきた者の多くが感じることなのですが、すぐに「ダイビングって何が楽し
いの?」と質問したことを覚えています。

これだけ海を知っているんだから、普通の人よりできないわけがない。と、甘く考えてい
たことが良くなかったようで、学科講習も話半分に聞いていました。

さて、海洋実習。初めてのダイビングは伊豆の富戸でした。
まだ水温がやや低い6月の土日だったと思います。

実際に海に潜ると年下の女の子や親以上の年齢の方々よりも上手くできない。
説明を聞いていなく、水中で何をしていいのかわからくて困ったことを覚えています。
正直、海を楽しんだ記憶はありません(笑)。
海のことも知ったつもりになっていただけでした。

その日の夕食時にインストラクターからお話しいただいたことは、良く覚えていて今でも
忘れずに大切にしていることです。
「ダイビングは人と競うものではないし、勝ち負けはないです。あえて言うなら、楽しん
だ人が勝ち、生涯楽しんだ人が優勝です。」「知れば知るほどわからないことばかり。海
の世界は深いですよ。」と。

私の今までの価値観とは違いました。
そして、このことがダイビングに深くのめり込むきっかけでもありました。
ダイビングだけではなく、海のことも、もっと知りたい。
となれば奥は深く、飽きるはずもないと確信しました。

海で働くことに憧れてもいたので、
その夢を叶えられるかもしれないとワクワクしたことを覚えています。

その想いのままに、ダイビングを始めてから1年でインストラクターになりました。
海を楽しみ、海を学び、一生懸命トレーニングした最高の日々でした。

インストラクターになってから、様々な場所で数多くのダイビングを経験しました。
国内に限らず、海外にも素晴らしい場所はたくさんあります。
これまで20カ国以上の国々でダイビングをしました。

その中で最も印象に残る海は。国内では「伊豆の富戸」「沖縄の渡嘉敷島」
「山形県の由良海岸」。
海外では「パラオ」「メキシコのラパス」「エジプトの紅海」です。
(これらのことについては、改めて別で書きたいと思います。)

インストラクターになって20年が経ちました。
ダイビングが好きで、海を知りたくて続けてきましたが、
途中から一番大切なことは変わりました。

現在まで、インストラクターとして、1000名以上の方々のダイビング講習、
ライセンスカード認定をさせていただきました。
その中で、気付いたこと。「一番大切なことは出会い、人です。」

ダイビングを通して、いろいろな世代の方々との出会いに喜び、
そして刺激をいただいている日々です。

私は勝手に海の仲間と思わせていただいていますが、そこに性別や年齢、職業はもちろ
ん、国籍も関係ありません。
これからも良い出会いがたくさんあると思います。
そう思うと楽しみでたまりません。

また、東北では2011年に震災がありました。私たちダイバーにできることはないかと考
え、2012年に「一般社団法人 東北海洋スポーツ普及協会」を立ち上げました。

海で遊ぶ機会をなくしてしまった子供たちの為に、少しでも海の楽しみに触れてもらおうと、
小学校を訪問して、シュノーケリング体験会を開催しています。
そして、「海洋生物観察とシュノーケリング」の企画で数多くの小学生に海遊びを経験してもらっています。

初めて海で泳ぐ子供たちも多く、喜ぶ姿にこちらが感動させられています。
これからも必ず継続していきたい活動です。

さて、最後になりましたが。
ダイビングでリゾート地に行くと、「移住したくなりませんか。」 と言われることがよ
くあります。移住するインストラクターも多い中、私は不思議と一回もそう思ったことが
ないんです。
どうも仙台を拠点にいろいろな場所へ行くことが好きなようです。
街も海も山も、そしてプロスポーツチームも、仙台は良いですね。

海辺へ行くので魚介類を食べる機会も多いのですが、
東北より美味しい所なんてそうそうないです(笑)。

これからも仙台のダイバーの方々とダイビングを楽しみたいと思っています。
そして、ダイビングに興味を持っている方のサポートをしていきたいと思っています。